四半世紀の時を超えて2

昨日メールをいただいた、私の著書の読者から、またメールをいただきました。

なんと、今月の始めに突然胸痛に襲われ、救急車で病院に担ぎ込まれたのですが、九死に一生を得たんだそうです。

幸いにも、手術が成功し、無事退院してこられたのですが、もう老い先長くはないと身辺整理をしていたところに私の本を手に取ったのだそうです。

こんなメールを受け取ったので、早速返事を書こうかと思ったのですが、無性に直接会いたくなり、”今から遊びに行っても良い?”と、ご主人の携帯に電話しました。

もう8時も過ぎているし、そこの家に行ったこともないし。
大体、メールをいただいた奥さんとは、一度しかお話ししたことがないように思うのですが、いてもたってもいられずに、押しかけてしまいました。

病後の奥様が寝てしまっていなければよいが?と心配しましたが、ちゃんと待っていてくれました。

その本を出版するに至った経緯などをおはなしさせていただきました。
奥様も、どんな経緯で私の本を手に入れたのか、記憶にはないそうです。

6年前に、サグラダファミリア教会に行ったときに、主任彫刻家の外尾悦郎さんから貰った、教会の頭頂部を飾るカラーガラスのかけらをひとつ差し上げました。

25年前にも重い病を患っていたときに、この本を手に入れて、今迄生かしてもらったので、再び、死にかけたときに巡り会ったからまた25年生かして貰えるかな?と、屈託のない笑顔で応対しいただけました。

ほんの持つ力って何かあるんじゃないでしょうか。
私も、この人に出会って救われるような気がします。